■ 眉 毛 の 秘 密 ■

シェパード親子と暮らす犬訓練士の、気まぐれ日記です。

シェルケル氏セミナー・三日目

▼防衛ヘルパーに変身したシェルケルさん
20111204-4エドガー・シェルケル氏の訓練セミナー、三日目(防衛)のレポートです。


いや~、最終日の防衛もものすごーく勉強になりました。

追及と服従に続いて防衛も、彼の考える「犬の訓練における根本的な理論(・・・すなわち、学術的にも証明された動物学)」に従って構築された練習プランでした。

これまで日本の訓練界で取り入れられている多くの防衛練習法とハッキリ異なる点があり、しかし何故そのようにするのか?練習によって何を構築したいか?・・・「意図するところ」が明白なので、終始一貫しているという点でとても犬に理解しやすく、無理なく作業を教える事が可能な練習方法です。
更に彼は常に競技本番も意識していて、本番でもブレない「スポーツとしての訓練競技を成功させるための訓練方法」であるという点にもこだわっていました。ですから、犬に理解しやすいだけでなく、ハンドラー側にも大きなメリットがある訳です。


防衛セミナーでは、シェルケル氏自身がヘルパーになり、各サンプル犬に対する練習の概要を説明しながら指導してくださいました。
20111204-3
ヘルパーで身体を動かしていたため、説明は大雑把でしたが
彼の意図するところにこだわって、それぞれの犬への対応を注意深く観察してみると、「なるほど~」と納得な事ばかり。
解説されてなかった部分においても、全てが理論に従った対応であり、
その「理論と対応」が細部にわたって一貫しているのが良くわかりました。
初日の学科~実技~二日目の服従・・・それらを踏まえ、同じ理屈に則って構築された防衛練習という訳です。
防衛日だけの参加で学科講習を聞いていなかった方は、その辺がピンとこなかった方もいるかな?


サンプル犬は初歩犬からベテラン犬まで様々でしたが、ベテラン犬の場合、ハンドラーが犬の年齢と訓練の進度と問題点を簡単に伝えて練習を開始します。
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驚いたのは、初めてヘルパーに対峙した時の犬のしぐさや表情、そして禁足咆哮、咬捕、ヘルパーからの負荷に対する態度・・・それらをたった一回行っただけで何が必要かを見抜いて、瞬時に適切な対応を選択していた、というところ。

多くのヘルパーは、始めの一回の「禁足・咬捕・負荷」で
目の前の犬がどんな犬であるか?どんな訓練を受けてきたか?・・・を大雑把に把握することは出来るでしょう。
しかし、判明する問題点に対する対処は、思い当たるやり方を何度か試したり、様子を見ながら思考錯誤の上で決めていく・・・と思います。
それがシェルケル氏の場合、非常に素早く、迷わず、しかも最短で人間の意図する行動を引き出す(犬に正しい理解をさせる)というのが出来ていました。
(もちろん、定着させるには繰り返しの練習が絶対に必要だと言っていましたが。)

また、多くのヘルパーは
意欲的でファイティングスピリットにあふれる犬はやり易く、逆に消極的で防衛が得意ではないタイプ(具体的にはTSBでA評価を得るのが難しい犬)には思い通りの練習ができず、やりにくいと感じると思います。
しかし、シェルケル氏の防衛訓練法ならば、そのような犬でも無理なく効果的な練習が可能で、実際に何頭かそのようなサンプル犬も居ましたが、やり難さを感じている様子も全然ありませんでした。

20111204-5様々なタイプの犬を目の前に、ここまで瞬時に適切な対応ができるのは
豊富なヘルパー経験によるものが大きいのでしょうけど、それだけでなく、やはり一貫した理論に従って訓練プランを練っているからこそなんだろう、というのを強く感じました。


今回のセミナー、参加した多くの方が非常に満足する内容だったと思います。

セミナー最後の挨拶で彼の言った言葉も印象的でした。
これだけ理論的にも正攻法な練習法を披露していながら、
「私の言葉にとらわれず自分のスタイルを大切にしてください」と仰られたのです。
最後の最後で、シェルケル氏に対する高感度は更にUP!v

通訳の島津さんにも大感謝です。 ありがとうございましたv
初日の学科講習で、スライドの字幕を素早くその場でスラスラ翻訳するのは、島津さんでなかったら絶対に無理~~~って思いました(笑)

来年もこのような訓練セミナーを開催していただけるなら、もう一度この方を呼んでほしい・・・そんなリクエストが多かったので、JKCもその方向で進めてくださるそうです(^^)
今からわくわく、楽しみですv
そんな訳で三日間、私にとっては大変満足度の高いセミナーでした。


・・・あ。
でも、一つだけ残念だったことも。
 
最後に気分の悪くなる話で申し訳ありませんが、、、
セミナー終了の挨拶で委員長も言っていたのですが 、始めから『ビデオ撮影禁止』というルールで開催されたセミナーだったのに、デジカメや携帯でこっそり録画撮影していた人が居ました。

(このブログも見てるでしょうから)
ハッキリ言っておきます、非常に目障りでした!!!(怒)

カメラや携帯なら写真を撮っていると誤魔化せると思ったのか知りませんが 、今時、デジカメで動画を撮れる事ぐらい誰でも知ってます。コソコソ挙動不審な態度しているから、余計に目立ってましたよ(爆)。セミナー参加者の多くが訓練士・・・動物の心を読むプロな訳ですから、不審な行動はかえって目立つんです。
たぶん、私以外にも気付いた人は沢山居たんじゃないかな。。。
純粋に「家に帰ってもう一度じっくり復習したい・・・その為にビデオを撮りたい」という気持ちは、参加者全員同じなのです。それでも、殆どの人がルールだからと我慢し、皆さん目の前の一瞬を見逃さないよう・聞き逃さないよう真剣に受講していました。
・・・だから尚更、目障り極まりない。

ドッグスポーツに於けるルール違反な禁止行為とは、
競技本番でボールやフードをこっそり持ったまま作業するとか、公開練習や競技会場内で電気ショック首輪を使用するとか、言語道断の行為のことです。その場で失格退場です。
それと同じことをしたと思ってください。
いくら良い訓練をして良い成績を出しても、一度でも違反行為があれば
周りは 「あいつはズルをする人間だから」 という目で見ます。
スポーツマンシップの無いハンドラーは、いくら良い結果をだそうともトップハンドラーとは言えません。

少しでも良心や反省の気持ちがあるなら、撮影した動画を他人に回す前に即・削除してください。
セミナー終了の挨拶前に仲良くお話しされていた盗撮仲間の方にもお伝えくださいね(お互いのサンプル犬を撮影していたようでしたから、連絡先の交換でもしてたんでしょうけど)。
 

・・・それはさておき。

このブログ読んで、今回のセミナー内容がすごーく気になっている方は
ぜひ来年のセミナーに参加しましょう~v
 
シェルケル氏の都合と、委員長と理事で開催予定(場所や日時)の大枠は決まっているそうなですが、
詳細情報の欲しい方はIPO委員長の望月氏にお問い合わせください。
参加者募集の段階で会報にも案内が載ると思いますから、会報も要チェックですよ~。

20111204-1

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テーマ:ドッグスポーツ・警察犬・救助犬など訓練関係 - ジャンル:ペット

  1. 2011/12/05(月) 08:23:17|
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